Talk2 永山絢斗×児玉雨子「料理は日常を楽しくするスイッチ」

世の中が変わるときは、料理をしよう。 presented by AJINOMOTO PARK

BRUTUS.jpオリジナル記事

Speaker/児玉雨子(左) こだま・あめこ/1993年神奈川県生まれ。作詞家、作家。ハロー!プロジェクトや私立恵比寿中学などアイドルグループを中心に数々のアニメやゲームソングに作詞提供。作家としては、初の中編小説「誰にも奪われたくない」を『文藝』春季号で発表。

Interviewer/永山絢斗(右) ながやま・けんと/1989年生まれ。2010年、初主演を務めた映画『ソフトボーイ』で日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞。出演作にドラマ『重版出来!』、映画『海辺の生と死』など。現在ドラマ『俺の家の話』に出演中。

永山絢斗さんが食を通して「ウェルビーイングとは何か」を考える対談企画、第2回目のゲストは永山さんと同世代の作詞家・児玉雨子さん。児玉さんは、〆切間際の切羽詰まったときに作る簡単レシピのシンプルご飯とそれにまつわるエッセイ「〆飯」をBRUTUSで連載中。子供の頃から自分のご飯やお弁当を自炊してきた児玉さんにとって、料理は「生活」であり「自分でやるべきこと」だったそう。すると、意外にも、永山さんにも同じような体験が──。児玉さんに実際に「〆飯」を作ってもらいながら、「料理とは?」をざっくばらんに語り合いました。

小学生の頃から料理は生活の一部でした。 

BRUTUS(以下:B)
児玉さんは、子供の頃から自分が食べるものは自分で作るのが日常だったと、エッセイで書かれていましたね。

児玉雨子
私が小学校4年生くらいのとき、母が突然、「もう〈母さん〉するのをやめる」と宣言しちゃったんです(笑)。
永山絢斗
え、お母さんがお母さんをやめちゃった?
児玉
うちは共働きの家庭だったので、母親だけが料理するという仕組みが合わなかったのだと思います。
永山
一人っ子ですか?
児玉
はい。だから、料理は生活。特別なものでも「女性の仕事」でもなく、「自分」でやるべきことというものでした。
永山
わかります。僕も児玉さんと同じくらいの頃から包丁握ってましたから。うちも母が仕事で忙しくて、まずは食べられれば何でもいいやって。
児玉
ですよね。必要に迫られると。
永山
だから、炒飯ばっかり作ってました(笑)。それと、冷凍のフライドチキン。あるじゃないですか、子供が大好きな味のヤツ。
児玉
わかる~っ! 私もめちゃめちゃ食べてましたっ!
永山
あと、卵をチンしたり。
児玉
え、それは卵をどういう状態でチンするんですか? 
永山
そのまんま。
児玉
爆発しません?
永山
しました(笑)。なんで爆発するんだろうと不思議に思って、ちょっと穴を開けたり、ラップのかけ方を変えてみたり、温める秒数とか、いろいろ調整したりして。

児玉
化学実験(笑)。
永山
そして、炒飯が薄~い味しかしないのはなぜだろう? と。いくら塩・コショウを入れてもいわゆる炒飯の味にはならない。入れれば入れるほどどんどんしょっぱくなる。僕、(うまみ調味料の)「味の素」を入れればおいしくなるってことを知らなかったんですよ(笑)。
児玉
わ、そこも一緒です! 私もその存在を知らなかった。
永山
塩だけだと味に深みが出ないんですよね。子供だからだしとか旨味とか、そういう発想がなかった。
児玉
私、恥ずかしながら、それを知ったのは成人近くなってからでした。え、そんなものがあったの? 魔法の調味料じゃん! って。
永山
魔法ですよね(笑)。
子供の頃から料理に親しんできた永山さん。しばらく料理から遠ざかっていたが、30歳を越えてから、再びキッチンに立つようになった。

オンとオフを切り替える料理、育てるのが楽しい料理。 


小学生の頃から「生活のための料理」が日常だったというお2人ですが、料理に対するスタンスが変わった瞬間ってありましたか?

児玉
どうだろう。私は子供の頃から現在に至るまで、ご飯に卵を落とせば「卵かけご飯」という立派な料理になる、くらいハードルが低くて(笑)。
永山
僕は、高校生の頃に飲食店でバイトを始めてから変わったかもしれない。
児玉
どういうお店だったんですか?
永山
焼き鳥がメインの居酒屋です。最初はずっと洗い場で、そのうちキッチンに立つようになって、最後は焼きも担当して。だから、食材の切り方、下ごしらえ、調理の手順、調味料の順番、いわゆる料理の「いろは」のようなものはそこで学んだんです。そこで、料理って結構楽しいものだったんだなって。
児玉
素晴らしいですね。学ぶ場があったのはいい経験。
永山
でも、この仕事を始めるようになってからは、料理から遠ざかってしまって。つい最近、2年くらい前からかな、またキッチンに立つようになって。
児玉
それはどうしてだったんですか?
永山
もう30を過ぎたし、自分が「おいしい」と思うものを、自分で作らなくちゃだめだなって。だから去年の自粛期間中はだしばっかり取ってました。カツオ節の黄金だし(笑)。
児玉
わあ~。それに比べてズボラな私(笑)。私は詞や文章を書くのが生業なんですが、仕事柄、どうしても不規則な生活に陥りがちで、深夜にふと何か食べたくなってしまうことがよくあるんです。でもいまはラーメン屋さんが開いてない。つい、ウィンナー丼とか作ってドカ食いしちゃったり。
永山
ウィンナー丼?
児玉
ウィンナーが爆ぜるまでフライパンで焼いて、ご飯にのせてケチャップをかけるんです。めちゃめちゃジャンクです。背徳の味(笑)。おすすめしたいけど、永山さんは俳優さんだし、食べるものに気を使わなくちゃいけないですもんね。
永山
時期によっては、体を作らなきゃいけないし、肉を食べるときは脂質に気を使ったり。ネットのレシピ動画を見ながら作っても、砂糖をあんまり入れないようにするとか、逆にこれを入れてみようとアレンジをしたり。口に入れるものって重要だなって、最近になってよくわかってきた感じはあります
児玉
料理って、切り替えスイッチになりませんか? 仕事に行き詰まると料理をする、というのが私はあって。いま冷蔵庫の中にあるもので何ができるかを考えると、頭の中をリフレッシュできるんです。しかも、バチンと替わるのではなく、ゆっくりと切り替わっていく。

永山
確かに。僕も台本を読みながら、その合間に料理でブレイクというのがほとんどです。台本を置いてパッと作って、パッと食べるときもあれば、今日は時間があるから煮込みをやるかとなったり。
児玉
何を煮込むんですか?        
永山
豚の角煮とかビーフシチューとかカレーとか。明日食べるために今日のご飯とは別に煮しめるんです。時間をかけて煮るって、何かを育てている感じがして楽しいんです。いまどうなったかなって、ちょこちょこ見たり。
児玉
角煮は、圧力鍋を使いますか?
永山
圧力鍋もあるんですが、ホーロー鍋でじっくり。
児玉
結構、時間かかりますよね。圧力鍋だと角煮は20分でできるけど、ホーロー鍋だと2時間は煮込まないと。
永山
結局、達成感なんです。手間をかけるという行為が好きというか。でも、長時間煮込むとボロボロになってしまうものは、圧力鍋がいいですよね。イワシの梅煮とか、イワシのカタチが残るので。
児玉
梅煮! おいしいですよね。骨まで食べられるし。私、魚を圧力鍋で調理して、骨ごと食べるのが結構好きで。カルシウムをたくさんとれば背が高くなるかもって(笑)。
~♪♪♪~
あっ!

永山
おっ!
〆切間際の忙しいときもお腹は空く。そんなとき、冷蔵庫にあるあり合わせのものでパパッと作るシンプルご飯が「〆飯」。


どうやらご飯が炊けたようです。

児玉雨子さんの「〆飯」、「鯖味噌マヨ丼」を作る。 

B
では、ここからは、雨子先生特製の「〆飯」を実際に作っていただきます。

児玉
料理上手の永山さんを前に超C級のどんぶり飯ではなはだ恐縮です(笑)。
永山
楽しみだなあ~。
児玉 
これから作るのは「鯖味噌マヨ丼」。用意するのは、ご飯、鯖の味噌煮缶、万能ネギ、マヨネーズ、そして、七味を少々、以上です。ほんの3分くらいでできちゃうのでよく作るんです。簡単だし、鯖はDHAとEPAが豊富で頭が良くなるっていいますし。
永山 
かつ背も伸びる(笑)。
児玉 
やっぱり、料理って、毎日のことだから頑張りすぎないようにしているんです。作品を作ろうとしない、というのを意識していて。頑張っちゃうと挫折して続かなくなっちゃうんです。
永山 
確かに。
児玉 
じゃあまず、ネギを刻みます(ザクザクザク……)。永山さんは週何回ぐらい料理をするんですか、いまは?
永山 
最近は毎日。ここ1週間くらいはサラダをよく作ってます。
児玉 
サラダは料理じゃないと言う人がいるけれど、火を通さなくても料理だ、と私は思ってます。それこそ、栄養、彩り、見た目、バランス、すごくセンスが要求される料理がサラダですから。
永山 
でも、1人暮らしだと、野菜を消費するのはなかなか大変じゃないですか。かといって、半分のレタスは買いたくないし。それで1玉買うんだけど、これがなかなかなくならない。結局、いい冷蔵庫が欲しくなるっていう(笑)。
児玉 
野菜ルームや冷凍室が充実してる冷蔵庫。憧れますよね(笑)。私最近よく思うんですけど、季節の変化って、スーパーから感じるようになったなあと。特にこのコロナ禍、スーパーの青果エリアが季節や時間を区切ってくれるものになった気がして。考えすぎかもしれませんが。
永山 
スーパーへ行くと、自分が買うもの買わないものって、はっきりしてくるじゃないですか。あれは不思議ですよね。僕、すぐピーマンを必ず買っちゃうんです。なぜかピーマンは切らさない(笑)。
児玉 
私はプチトマト。添えるとちょっと華やかになるし、体にいい感じがする、というのがポイントで。
永山 
リコピンですからね。
児玉 
永山さんはこういったシンプルご飯って作りますか?
永山 
……鍋ですかね。
児玉 
おお! 私も鍋は大好き。どんな鍋を作ります?
永山 
豚バラや鶏を使うことが多いかな。そこに豆腐とホウレン草とモヤシを入れてだし醤油でいくっていう。
児玉 
ちなみに私、昨日はキムチ鍋、一昨日は中華だしのお鍋を作りました……なんて話をしてるうちに、ネギを大量に刻んでしまいました。ネギ好きなものでつい(笑)。
永山 
僕もネギは好きです。多めでいきましょう。
児玉 
そして、次は鯖缶を開けます(パカッ)。時間があんまりないときはこのままレンチンもしないでご飯にのせちゃうんですが、今日は火を入れます。フライパンでかる~く炒める感じで。
永山 
おっ、食欲をそそるいい匂い。
児玉 
鯖味噌は調理済みなので、温まったかなってぐらいでOKです。そして、どんぶりにアツアツのご飯をよそいまして(炊飯ジャーをオープン)……。
永山 
炊きたての白飯。いいですね。最近は雑穀米にハマってますけれど。
児玉 
雑穀米でも全然いいと思います。玄米とかでも。そして、ご飯の上に炒めた鯖味噌をのせまして、その上にこれをかけます。マヨネーズ。今回は見栄え良く、お好み焼き風に(網目模様にマヨネーズをかける)。そして最後に、ネギをたっぷりのせましょう。仕上げに七味をパラパラパラ。はい、出来上がりです!
永山
ホントに3分でできましたね。
児玉  
ちなみに、ネギじゃなくて新タマネギでもいいと思います。薄切りにして軽く水にさらしたシャキシャキの新タマネギ。いま旬だからおいしいんです。

永山 
新タマネギを入れるんだったら、鯖の下に敷いた方がいいですね。
児玉 
そう! さすが!



「鯖味噌マヨ丼」は児玉さん特製の「〆飯」。「いいのを思いついたと思ってネットを見たら、すでにもう同じレシピが上がってました。みんな同じこと考えてるんだ……」(児玉さん)

ちょっとだけ手を加えればそれで立派な料理になる。 

永山
いただきます!
児玉
いただきます! ちなみに、私はよ~く混ぜて食べるのが好きです。
永山
わかりました。混ぜます(まぜまぜ)。……あ、旨~い!
児玉
ホントですか! ……う、旨い、我ながら(笑)。〆切ギリギリの夜に適当に作って食べてるだけの料理なのに。
永山
食生活に魚をもっと取り入れよう、と思って、ちょっと前に鯖缶をいろいろ買いだめしたんですが、まだ一回も使ってなくて。これはいい。今度マジで作ってみます。
児玉
ピーマンが好きだったら、ピーマンと鯖の水煮を炒めて、めんつゆというこれまた魔法の調味料で味つけをして、それをご飯にのせるのもおいしい。
永山
それ、聞いただけで旨いやつ(笑)。
児玉
とにかく、全部手間ひまかけなくてもいい、というのが私の料理の信条なんです。何か一つだけ、例えば、ネギをたくさん入れるとか、めんつゆで炒めるとか、ちょっとだけ手を加えればそれで立派な料理になるなって。
永山
いろいろ自己流に試すのも楽しいですよね。
児玉
そう。これを入れるとおいしい、おいしくないって、実験みたいなことをするのも私は好きで、そうすると心も楽しくなる。私は一人で黙々と何かをやるのが性に合ってるので。
永山
僕も実験を楽しんでるところはありますね。たまにすごく煮込んでもマズいときがあって。この量、一体どうするんだ! ってなんとかしようとしていろいろ入れるとどんどん酷くなるという(笑)。
児玉
あるあるです。リカバーのための調味料を足してはいけない(笑)。
永山
あと、炒め物をするときに、汁や油がはねるのを避けるのも動体視力が鍛えられていいというか。
児玉
あはははは(笑)。オリーブオイルでニンニクを炒めるときとか爆発しますもんね。フタで防御したりして。
永山
僕は上半身裸で料理をすることが多くて、いい試練だと思ってます。
児玉
それは服を着てください(笑)。

ブラック・ジャックはカレーばっかり食べている。 

B
そして。今日は、おいしそうな料理が出てくる漫画を児玉さんにいくつか選んでもらいました。『きのう何食べた?』、『凪のお暇』、『#こんなブラック・ジャックはイヤだ』、『どんぶり委員長』、そして『深夜食堂』です。

写真2枚目から『きのう何食べた?』、『凪のお暇』、『#こんなブラック・ジャックはイヤだ』、『どんぶり委員長』、『深夜食堂』
写真2枚目から『きのう何食べた?』、『凪のお暇』、『#こんなブラック・ジャックはイヤだ』、『どんぶり委員長』、『深夜食堂』
永山
へえ~。『凪のお暇』ってドラマにもなりましたよね。え、ご飯の話なんですか?
児玉
アラサー女性の生き方を描いていて、料理は本筋じゃないんです。でも、主人公の凪は節約生活をする人で、豆苗を部屋で育てていたり、食に関してもいろんな工夫をしているのが面白くて。そして、隣に住む魔性の男に入れ込んで生活が乱れていた凪が、のびのびになるまで放置していた豆苗を久しぶりに自分で炒めて食べて、自分の生活を取り戻し始めるシーンがあって、豆苗に表された凪の精神状態の描写がとっても素晴らしい。
永山
これはタイトルがいいですね。『どんぶり委員長』(笑)。見てると「カレーパン丼」っていうものすごいメニューが出てきてますけれど。
児玉
一話完結の日常系×グルメ漫画で、注文の多い委員長のために男の子がどんぶり飯を作る話です。どれもこれも結構おいしそうで、私もよく参考にして作ったりするんです。こういった漫画もそうだけど、アニメとか小説とか映画とか、作品に出てくる料理って、妙においしそうに見えませんか? ジブリ映画のご飯はだいたい再現したくなっちゃいます。『天空の城ラピュタ』の「ラピュタパン」とか。
永山
あ~! トロトロの半熟卵をトーストにのせるやつですよね。
児玉
そう、大好き! 一時期ラピュタパンばっかり食べてたときがありました。あと、ルパンの『カリオストロの城』に出てくるスパゲティ。
永山
大盛りのミートボールスパゲティ。
児玉
それも大好き。
永山
この漫画は……ブラック・ジャック?
児玉
のパロディ。『#こんなブラック・ジャックはイヤだ』。
永山
「はイヤだ」なのか(笑)。
児玉
つのがいさんという漫画家SNSで発表していた作品で、後に手塚プロの公認をもらったというパロディ漫画。この中に、「ビンボーレシピの章」というのがあって。ブラック・ジャックが体力やお財布が限界のときに作る料理が描かれているんです。「今月の預金残高が1ケタです」って言いながらブラック・ジャックがご飯を作るという。「お茶漬けパスタ」とか(笑)。そもそも、手塚治虫のブラック・ジャックって、食べるものがワンパターンでカレーばっかりなんです。助手のピノコもカレーばかり作っている印象だし。原作も、「はイヤだ」も、料理や食事のハードルが低くて好きです。
永山
『深夜食堂』はドラマになったときに僕も出演しました。
児玉
ですよね。『深夜食堂』は料理にいろんな物語が絡んでいるのが、一時期大量生産されたグルメ漫画とは違っていて好きなんです。しかも、比較的家でも作りやすいような料理が載っていて。個人的には、好きになるエピソードと食べたいと思うおかずは一致しやすいなあと感じます。
永山
不思議な世界観なんですよね。ドラマでは店主役の小林薫さんがすごくよくて。僕が出たときのメニューは「カレーラーメン」でした。塩ラーメンカレーをかけて食べるっていう。想像通りの味でしたけど(笑)。
児玉
裏切らない味(笑)。
永山
『きのう何食べた?』もドラマになりましたよね。
児玉
この作品はもはや私のレシピ本です。中年男性カップルのゆるやかに変わってゆく日々の話と、それと並行して描かれる料理が素晴らしくて。何を作るか困ったときはこの漫画を参考にしますし、ちょっとした料理のヒントもここにある。例えば、餃子を作るとき。普通の餃子とシソ餃子を見分けるために先にシソでタネを巻いておけば、うっすら緑色が透けて見分けがつく、とか。セリフがずっとレシピだったりするのも面白くて好きです。

こんな時代になったからこそ気づく「食」の大切さ。 

B
ということで、児玉さんの「〆飯」のシメとなります。これからの「食」はどんなふうに変わっていくと思いますか?

児玉
私自身は正直、こういう世の中になったから食べるものが変わった、ということはないんです。もともと自炊がメインで、会食はあんまりしない。ただ、自分の生活も食べることも、いままでちょっと粗末にしていた部分はあるのかなと最近思い直して。もうちょっとしっかり地に足を着けて、その場しのぎの「〆飯」ばかりでなく、それは例えば煮込み料理をじっくり作る永山さんのように、明日はこれを作ろうとか、そういうことをきちんとしようかなって。
永山
料理をするのは苦じゃないし、好きな方。でも、こういう時代になって、家にいる時間が長くなったことで、食べることと向き合い、初めて「自分にとってどんな食が大切なのか」を改めて考えるようになったというか。やっぱり食に興味があるんですよね。いまは、児玉さんも言うように、地に足のついた生活の土台をつくるための準備期間でもあるのかなって。改めて、自炊中心の生活をするべきだと思いましたし。ただ、飲食業の方々が本当に大変そうなので、コロナが落ち着いて動きやすくなったら、外食もしたいなと思いますね。
児玉
私、外で人と一緒にご飯を食べるというのが苦手だったんですけど、逆にコロナ禍になって、そのありがたみがわかるようになったんです。自分で作ることも大事だと思い直せたし、プロの方のすごさもわかった。自炊も外食も両方好きになったかな。

永山
食べることは楽しいことですからね。
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